結露の原因っていったい何?
結露の一番の原因は、日本の冬の暖房が必要な部屋だけ暖房をする「部分暖房」であり、建物全体の断熱性が低く、「防湿層」についての研究や理解が充分でなかったからです。
防湿層とは、結露防止のために、湿った空気を壁の中に入れないようにする構造のことです。
昔の家は内部結露を起こしませんでした。
それはストーブや火鉢、コタツで 暖を取る(採暖)ことは出来ても 、隙間風の多い家なので部屋全体の暖房は出来ませんでした。
家に中も外も、壁の中も外も同じ温度だから結露しないし、仮に暖房しても隙間風によって室内の湿気は隙間風で外に排出されました。
1980年代以降の日本の住宅は、建築材料の品質向上、施工技術の進歩や木製建具がアルミサッシに変わったなどの理由で、隙間が格段に少なくなり、気密性、断熱性が良くなりました。
しかし、気密性が高く換気不足で湿気の多い家の中で、部分暖房をすれば暖房室と非暖房室の間で温度差が生まれ、非暖房室の隅や壁の中に結露が発生します。
したがって、部分暖房ではなく 建物全体の「全室暖房(全館暖房)」 をして家の中の温度差を出来るだけ少なくすることが大切です。